MINOLTA
XD (Black)
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ミノルタには手を出すまい、と心に決めていたのだが、ついに手もとに来てしまった。(2005.6)いや既にLeica R3 MOTを持っていた。このライカ一眼レフの中身がミノルタXEであるのは周知の事実。モータードライブが装着可能なこととスポット測光が追加されている以外、機能はほぼ同じであるから、ある意味でミノルタのカメラボディの感触は知っていた。このボディの巻上げやシャッターの感触は抜群で、ついつい部屋の中で空シャッターをきりたくなってしまう、そんなカメラ。
XDがR4のベース機であること、これも周知の事実である。しかしペンタ部のデザイン、フレキシブル基盤の設計など、異なる部分も多い。
R4からR7までのライツ一眼レフのボディ・デザインは好みでない。しかしXDには以前から魅力を感じていた。特にブラックボディ。ブラックアルマイト仕上げのトップおよびボトムのカバーは滑らかに鈍く輝き、小さくシャープなデザインのペンタ部をよりタイトに見せている。
ボディを覆う革は握ると柔らかく厚い。この柔らかな手触りは巻き上げレバーも同様であって、R3には僅かに及ばないものの軽く滑らかであり、シャッターはあくまでも静かに、上品にきれる。
こういった使い手の五感に及ぼす部分に関して統一的な方針をもってカメラを設計するという理念はそれまでの日本のカメラにあっただろうか? これが当時ミノルタがライツ社から得たknow-howにおいて最大のものだったのかもしれない。
露出の自動化において絞り優先とシャッター速度優先の両モードを搭載した最初のカメラであり、レンズもシャッター速度優先AEに対応するためのカプラーが付いたMDシリーズが発売された。シャッター速度優先モードで使用するには、シャッタースピードダイヤル横のレバーをSポジションにし、レンズの絞り値を最小値(緑色になっている)に合わせる必要がある。
このカメラが凄いのは、シャッタースピード優先時に、設定された速度に絞り値が対応できないような露出の場合、シャッタースピードを変化させ適正露出を得るという「サイバネーションシステム」が組み込まれていることである。さらにレンズの絞りの誤差が露出に影響を及ぼさないよう、絞り込まれた後に再度測光を行う瞬間絞込測光機構も採用されている。これによって事実上MCレンズでもシャッタースピード優先AEが使えることになる。
適正露出を得るためこのような保険を付けたことの副産物として、シャッターボタンを押してからシャッターがきれるまでに僅かなタイムラグが存在することになってしまった。この点をXDの致命的な欠点だと吹聴する記事を読んだことがあるが、本機に限って言えばそれほど気になるものではない。このタイムラグについては個体差があるらしく、それは瞬間絞込測光機構に起因するものというよりはミラーのダンパーの調整によるという話を聞いたこともあるが、定かではない。
ところで肝腎のミノルタ・レンズは所有していない(2005.6時点)。上の画像のレンズは借り物のMD 24mm F2.8。もちろんミノルタのレンズは良い。階調が滑らかでまとまりの良い描写という印象をもっているが、何故か今まで食指が動かなかった。それ故あまり知識がないのである。現在はアダプロール経由でタムロンMFレンズをつけることで我慢しているが、今後ロッコールを集めることになってしまうのだろうか...
Minolta XD + Tamron SP 24-48mm F3.5-3.8 (13A)
Tamron Adaptall 2
Minolta XD + MD 24mm F2.8
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